猫のシャンプーの仕方や注意点について記載しています。お風呂の温度や入れ方のコツを写真と一緒に解説しています。おすすめのシャンプーやネコにシャンプーをすることで抜け毛を防止できるメリットなども詳しく記載しています。
猫のシャンプー
猫は水に濡れるのが嫌いな生き物なので、残念ながらお風呂やシャンプーが好きな猫ちゃんはいません。
まれにシャンプーが好きな猫や気持ちよさそうにお風呂に浸かっている猫がいますが、おとなしいだけで好んで入っているわけではないようです。(我が家のモモもこのタイプ)
猫にシャンプーをする場合は、できる限り素早く段取りよく短時間で入れてあげるようにしましょう。
ここでは実際にモモをお風呂に入れている写真とともに、猫ちゃんのシャンプーの正しい入れ方やちょっとしたコツなどをご紹介していきます。
お風呂の温度は何度が最適?
シャワーの温度は人が少しぬるいと感じるぐらいの37℃~38℃ぐらいが猫にとって最適とされています。
ブルブル震えている場合は猫が寒がっているので、シャワーの温度を上げるというよりかは、お風呂の中の空気や温度を暖かくしてあげましょう。
冬の場合はお風呂場が冷たくなっている一番風呂を避けたり、お風呂のお湯を沸かしてお風呂場の中の空気を温めておいてあげるといいですね。
逆に夏場は熱気がこもって熱くなる場合があるので、しっかりと換気扇を回して最適な空気の温度調節を忘れずに。
- 冬場はシャンプーする前にお風呂場を暖かくしておく
- 夏場は換気扇を回して最適な温度調節をする
猫はシャワーの音が嫌い
シャワーの音は猫が怒った「シャー」という音の高さと同じなので、とても嫌がります。
シャワーは水圧を低くして、なるべく猫の地肌に密着させて音が鳴らないようにしましょう。
バスタブは必要なし
個人的には基本バスタブは必要ないと思います。(我が家のモモの場合は、バスタブからすぐに飛び出てしまうため…)
ですが、お風呂でもおとなしい猫ちゃんの場合は、バスタブの中でシャンプーしたほうが、泡や毛の飛び散りを抑えられたり抜け毛が排水溝に詰まるのを防止することができますね。
シャンプーの頻度は?
シャンプーの頻度の目安としては…
- 短毛種は3ヵ月~6ヶ月に一度
- 長毛種は1ヶ月~3ヵ月に一度
お風呂の入り過ぎは、猫の皮膚の状態を悪くしたり、ストレスを溜めることになりかねないので、あまりよくないとされています。
ただし、ほどよいシャンプーの頻度であれば、抜け毛の防止やグルーミングがいき届かない場所の汚れを取ることもできます。そういったことからもシャンプーは様々な面で非常に効果的です。
シャンプーの頻度といっても個体差があるので一概にはいえませんが、短毛種であれば3ヵ月~6ヶ月に一度、長毛種でよく毛が絡まったりする子であれば1ヶ月~3ヵ月に一度の頻度でシャンプーをしてあげるとよいでしょう。
人間の都合もあるとは思いますが、あくまで猫ちゃんファーストで、飼い猫の様子を見てシャンプーをする頻度を決めてあげてくださいね。
予め爪を切っておく
シャワーの時に猫が驚いて暴れると、尖った爪で飼い主さんを引っ掻く可能性もあります。
シャンプーする2日前ぐらいに予め爪を切っておくと、爪が丸くなってくるのでお風呂で引っ掻かれても安心ですね。
特に飼い主さんも一緒に裸になってお風呂に入る場合は、必ず猫の爪は切っておきましょう。
耳の掃除もしておく
耳あかがある場合はカット綿などで耳掃除もしておきましょう。
耳あかが残っている状態でシャンプーをしてしまうと、耳あかがふやけて炎症の原因になる場合もあります。
耳掃除は見える範囲だけで問題ないです。耳の奥まで掃除すると鼓膜を傷つける可能性もあるので注意が必要です。
また嫌がらなければシャンプーの際には、耳にコットンなどを詰めておくと耳栓替わりにもなっていいですね。
猫アレルギー対策にも効果的
猫アレルギーにも効果的
猫のアレルギー対策の記事でも記載していますが、猫のシャンプーは猫アレルギー対策としても非常に優秀です。
シャンプーをすると、猫アレルギーの基となる「Fel d 1」という物質の軽減になります。
研究では、シャンプーをしても猫が持つFel d 1は2日(48時間)で戻り、空気中のアレルゲンの量は約1週間で元に戻ってしまうそうです。それでも猫アレルギー対策としては猫にシャンプーをすることは最善の策とも言えます。
ある実験では週1回の間隔で猫にお風呂に入れてシャンプーすることで79%のアレルゲン(Fel d 1)軽減につながったとされています。
我が家では1ヶ月~2ヶ月に1回のシャンプーで猫アレルギー持ちの家族もアレルギーが全くでなくなっていますよ。
抜け毛対策としても効果的
お風呂とシャンプーは抜け毛対策としても非常に効果的です。
特に換毛期などの抜け毛が多い時期に入れると不要の毛が大量に抜けるのでおすすめです。
換毛期は春と秋の年2回訪れます。5月頃と10月頃にお風呂に入れてあげると、超吸水タオルを使えばドライヤーを使わなでタオルドライだけでも十分に乾かしてあげることができますよ。
ただし、寒い時期にシャンプーをする場合はドライヤーでしっかりと乾かしてあげないと、体温を奪われてしまうので注意が必要です。
猫の正しいシャンプーの仕方と手順
ここからは猫の正しいシャンプーのやり方をご紹介していきます。
猫のシャンプーに必要な道具やあれば便利なグッズは下記。
- ブラシ
- 猫用シャンプー剤
- 洗面器
- タオル
- ドライヤー
- ペット用のバスタブ
- 泡立ネット
- ペット用の超吸水タオル
- ガーゼ
- スタンドドライヤー
シャンプーの手順
ブラッシングで取れる抜け毛は予め取り除いておきます。ただしファーミネーターのような強力なブラッシングは必要ありません。
シャワーを軽くかけるだけでは、猫の被毛を濡らすことはできません。
ほとんどの猫はダブルコートと呼ばれる上毛と下毛の二重構造になっているので、どちらの毛もしっかりと濡れるように、できるだけ猫の体にシャワーを密着させて近い距離から体全体を濡らします。
100円均一などでも売っている専用の「泡立てネット」などを使うと効率よくモコモコでフワフワの泡を作ることができますよ。
シャンプーは首から下に向かって泡を浸透させていきます。
表面上の汚れや抜け毛を軽く取るだけで十分です。
全体にまんべんなくシャンプーしたら洗い流しましょう。
※できれば2度洗いしたいですが、シャンプーを極度に嫌がる猫ちゃんの場合は1度目のシャンプーを省いてしまっても構いません。
2度目も首から下の方に洗っていきます。(※ノミがいた場合は、頭に逃げていくので逃げ道をなくすように首から下に洗っていきます。)
順番としては首→背中→お腹→足→お尻→しっぽの順番で洗ってあげましょう。
爪を立てずに皮膚全体を優しくマッサージするように洗うのがコツです。指の隙間も忘れずにしっかりと洗ってあげましょう。
顔は最後に洗ってあげます。
猫は特に顔が濡れるのが嫌いなので、ガーゼやスポンジなどを使ってあげてもいいですね。
あごの部分などは汚れが残りやすいので念入りにガーゼなどで拭いてあげましょう。
顔に付いた泡、体に残った泡とシャンプーをしっかりと洗い流しましょう。
すすぎの時もシャワーヘッドを猫の体に密着させて首から下に向かって洗い流します。
タオルは綿のタオルではなく、吸水性の高いペット専用のタオルがおすすめです。
我が家で使っているコチラの専用タオルでしっかりと拭いてあげると夏場はほぼドライヤーいらずです。また通常のタオルだと数枚必要ですが超吸水タオルだと絞って使えるので1枚でOKです。
ドライヤーは低温で30cm以上離して水分を飛ばすイメージです。
またドライヤーをしながらブラシをしたり吸水タオルで拭き取ってあげると乾きも早くなりますよ。
ドライヤーの大きな音に驚く猫も多いので予めドライヤーの音に慣らしておくといいかもしれませんね。
両手を使いたい場合は固定タイプの「スタンドドライヤー」を使うと便利ですよ。
以上でシャンプーの一連の流れは終了です。猫ちゃんも飼い主さんもお疲れ様でした!
シャンプーのポイント
シャンプー剤は直接つけるのではなく「泡立ネット」などで予めよく泡立てるのがコツです。
このひと手間でシャンプー剤を使う量、実際にシャンプーをする時間、全てが効率化できます。「泡立ネット」は100円ぐらいで買えるのでぜひ用意しておきましょう。
ほとんどの猫の毛は、上毛と下毛ダブルコートと呼ばれる二重構造になっています。
普通にシャワーをかけるだけでは、表面だけしか濡らすことができません。
被毛の中までしっかりと濡らすことでシャンプーも毛に乗りやすくなるので、中の毛までしっかりとシャワーで濡らすことが大切です。
シャワーの水圧は低くして、なるべく地肌に密着させてあげることも忘れずに。
モモはお風呂に入っている時はとてもおとなしいのですが、ドライヤーの時は逃げ回ります。やはり猫はドライヤーの音が苦手のようです。ドライヤーの時間をなるべく短くするためにも「超吸水タオル」でしっかりと吸水しておくことがポイントです。
水にぬれた被毛にはたっぷりと水がしみ込んでいます。↑一度のふき取りでこれだけの量の水が拭き取れるので「超吸水タオル」は本当におすすめです。
こちらも数百円というお手頃価格の割に吸水性がホントに凄いのでぜひ一度お試しください。
おすすめの猫用シャンプー
我が家で使っているシャンプーはYouTuberのヒカキンさんも使っている▼コチラ「ZOIC(ゾイック)」のシャンプーです!
この「ZOIC(ゾイック)」シャンプーの良いところは…
- 実際に使っている飼い主さんのレビューがかなり良い
- リンスも配合されているのでリンス・コンディショナー要らず
- 艶のあるサラサラの毛並みになる
- 低刺激アミノ酸系ベースで肌にも優しい
- 猫も嫌がらない微香性で良い匂い
リンスやコンディショナーが不要というのも大きなポイント。
シャンプーをするたびに艶のあるサラサラの毛並みになり、猫独特のニオイもなくなるので本当におすすめですよ。
人間用のシャンプーを使うのはあり?
- 人間のシャンプーは絶対に使わない
- 犬用のシャンプーも使わない
- できれば犬猫兼用も使わない
- 猫専用のシャンプーにする
人間用のシャンプーをネコには絶対に使わないでください。
人間とネコでは皮膚のpH(酸性からアルカリ性の度合い)が異なります。
人間のpHは4.8の弱酸性、ネコのpHは6.4で中性~弱酸性なので、人間用のシャンプーをネコに使うと肌荒れやフケ、皮膚病の原因にもなるので必ず猫専用のシャンプーを使うようにしましょう。
さらに犬用や犬猫兼用のシャンプーもありますが、犬のpHも7.4で中性~弱アルカリ性なので、犬用のシャンプーも使わない方が無難でしょう。
どうしてもシャンプーが無理な場合の代用
猫は基本的に水に濡れるのが嫌いな生き物です。
モモはお風呂をおとなしく入ってくれますが、実家で飼っていた猫はシャンプーが大っ嫌いでお風呂に連れていくと大暴れしていました。
お風呂をあまりにも嫌がる場合は、大きなストレスになるので控えた方がよいでしょう。
お風呂やシャンプーがどうしても無理な場合は代用として「シャワーシート(シャンプータオル)」で体を拭いてあげるだけでも汚れや臭いを落とすことができますよ。
ドライシャンプーも効果的
水を使わない方法としては、専用の「ドライシャンプー」も効果的です。
トイレなどで体が汚れて、お風呂に入れてあげたいけど、お風呂を嫌がる場合は水を使わないドライシャンプーで代用してあげましょう。
シャンプーグッズ:まとめ
猫にはシャンプーは必要ないともいわれますが、適度なシャンプーであれば抜け毛対策としても効果があり毛球症(もうきゅうしょう)の予防にもなります。
またアレルゲンの軽減にもつながるので、特に猫アレルギーの方にとっては必須の行事にもなります。
はじめは猫ちゃんも飼い主さんも戸惑うこともあるかもしれませんが、何度かチャレンジすることで、ストレスも少なく短時間でシャンプーを済ませることもできると思います。
ただし、基本的には猫ちゃんはお風呂が苦手ということを念頭に置いて、あくまでも猫ちゃんファーストでシャンプーをしてあげてくださいね。
この記事で紹介したグッズ
猫シャンプーの動画
スコティッシュフォールドの「レオ」がお風呂でシャンプーする動画を撮ったので参考にしてみてください。
レオも暴れることなく、かなり大人しくお風呂に入ってくれました。(最後らへんは鳴きわめいていましたが…)